国際経済関係で赤字国が黒字国にクレームをつける、という慣行はここ十数年のことで歴史上初めてのことであろう。ただ、その裏には、政治、歴史、外交、社会観などの問題が複雑にからんでいる。戦後の日米関係を単なる経済的追いつき、追いこせの観点で捉えるのがわが国では長い間有力だったが、最近は安全保障政策も視野に捉えたうえで、結果としての各種不均衡の危険を指摘し、マージャンの論理で説く向きもある。その際、わが建設業界の態勢、体質、行動様式などが、表向き理不尽にみえる米国要求を支持する層をわが国内にも生み出しつつあることを無視できない。
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内国民待遇を与えるという機会、形式上の公平が、GNP一〇%大国、世界最大の債権国たる大国がとるべき立場なのか、それは真の意味で公平なのかどうか。建設業界首脳はすでに十分認識しているはずながら、五二万社の生存がかかる問題なので慎重になっているようだ。長い目でみて、わが国内の建設市場の開放は順次進めていかなければいけない課題である。