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自然素材とは

2011.11.18

ある人は、コンクリートも自然素材であるという。主要な材料は砂、砂利、鉄、セメントであり、セメントも石灰石が主原料であるから、それらの自然素材を組み合わせて作ったコンクリートも自然素材だというロジックである。自然素材であるか否かということが問題なのではない。自然と人工との境界は実に曖昧である。プラスチックなどの石油製品にしたところで、もともとはある種の生物が姿を変えた石油という地中に存在する物質が原料であるし、加工の有無を問うて自然と人工との線を引こうとしても、今や人間の手が加わっていない素材は、ほとんど存在しない。

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自然素材か否かの境界は極めて曖昧である。そこに線を引く行為に安住してはいけない。線引きからは何も生まれない。線引きは何も正当化しない。われわれは、線引きの先に行かなくてはいけない。自然な建築とは、自然素材で作られた建築のことではない。当然のこと、コンクリートの上に、自然素材を貼り付けただけの建築のことではない。あるものが、それが存在する場所と幸福な関係を結んでいる時に、われわれは、そのものを自然であると感じる。自然とは関係性である。自然な建築とは、場所と幸福な関係を結んだ建築のことである。場所と建築との幸福な結婚が、自然な建築を生む。では幸福な関係とは何か。