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ウレタンで断熱すると、寒い家になりやすい

2011.09.30

プラスチック発泡系の断熱材には、主なものに(ポリ)ウレタンと(ポリ)スチレンがあります。ウレタンは、初期性能でグラスウールの約二・五倍の断熱性があるため、同じ断熱性能を得るのに、厚みが薄くてすみます。また、「ウレタン直吹き方式」といって現場発泡が可能なので、現場で生じたわずかなすき間をふさぐにはもっとも適した材料です。しかし、保護層のないウレタンは、断熱性能の低下が著しく、施工時の断熱性能を一〇〇パーセントとすると、一年後には約八〇パーセント、一一年後には約六〇パーセントにまで低下します。また吸湿性がポリスチレンの約二倍あり、吸湿した場合、吸水率五パーセント(重量比)で性能は七〇パーセント、吸水率一〇パーセントで五〇パーセントと、断熱性が大きく低下します。ですから、施工後一〇年が経過し、含水率が五パーセントと仮定すると、初期の四〇パーセント以下の断熱性能になってしまい、建てた当初は暖かかった家も、寒い家になってしまうわけです。このように、ウレタンは性能劣化が急なので、アメリカではウレタンの断熱性表示には、生産後二ヵ月経過した時点での測定値を使用するように決められていますが、日本ではこの点を無視して、工場生産時の断熱性能で表現しています。また、断熱性能とは直接関係ありませんが、現場発泡すると、大量にフロンガスを発生させ、環境汚染につながるという問題があります。燃焼したときに危険な青酸ガスを発生するのも、気になる点でしょう。これに対して、同じプラスチック発泡系のポリスチレンは、現場発泡はできませんが、ウレタンにくらべて吸湿率は低く、土中に埋めておいても長年変化しないほどの耐久性を持っています。むしろ、廃棄の際の対処を考える必要があるほどです。初期の断熱性能こそウレタンには及びませんが、経年劣化が少ないため、施工後数年でウレタンの断熱性を上回るようになります。よく、ポリスチレンは燃えるのではないか、と心配する人がいますが、住宅用断熱材に使われるものは自己消火性(火をつけても自分からは燃えださず、火を遠ざけると、火が自然に消えてしまう)があるので心配はないです。

[参考情報]
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